2月のギークサロンでは SLAC National Accelerator Laboratory (米国 SLAC 国立加速器研究所)にて、Research Scientistとして米国の次世代天文観測所の開発プロジェクトに従事する内海洋輔氏をお迎えします。

ビッグバンで宇宙が始まった瞬間からこの世界は多様な元素で満ちていたわけではありません。137億年の歴史の中でどのように元素が生成されてきたかということは実は難しい問題です。その中でも鉄よりも重たい元素(たとえば金やプラチナなど)がどうやって作られたのかは大きな謎とされていました。

そしてこの謎にせまる大きな突破口として注目されているのが重力波の観測です。時空間の歪みを観測することで重力波を検出することができるのですが観測は非常に難しく、観測に成功するたびに世界中で大きな話題となりました。

内海氏は広島大学で日本の重力波追跡観測網J-GEMのサービスの管理人を務めてられてきました。また、広島大学が中国と共同で進めてきた広視野ロボット望遠鏡設置プロジェクト「HinOTORI」の推進において中心的な役割を果たされています。当日は重力波や宇宙についてのお話から、古来より生成が不可能であるとされていた「金」がどのようにして生成されたのかの謎についてなど、内海氏に分かりやすくお話し頂きます。

■参加申し込みはmeetupより:[https://www.meetup.com/JTPA-Japanese-Technology-Professionals-Association/events/247709683/]

2/23 金曜日 / WSGR 弁護士事務所 / 650 Page Mill Road Palo Alto, CA

19:00開場、19:30時より内海氏のトーク開始
参加費は$8。軽食つき。学生は無料になります。その場合はmeetupにてスタッフの浜本か山中までご連絡下さい。



アジェンダ:

* 重力波とは何か? 重力波天文学の誕生がもたらした革命
* 謎だった「金」の起源
* 最古の天文学「電磁波観測」による追跡観測
* 中性子星合体による重力波と電磁波の観測

スピーカー:
内海 洋輔(うつみ ようすけ)氏 [ https://profiles.stanford.edu/youtsumi ]
Profile: https://www.naoj.org/staff/yutsumi/

2012年 総合研究大学院大学博士(理学)取得
2012年 国立天文台先端技術センター 日本学術振興会特別研究員(PD)
2013年 広島大学宇宙科学センター 特任助教
2017年 現職 KIPAC, SLAC, Stanford University as a Physical Science Research Scientist

三菱電機 コラム:読む宇宙旅行「「得体のしれないものを見た!」—重力波+光が初めて捉えた金・プラチナ誕生現場」
[ http://www.mitsubishielectric.co.jp/me/dspace/column/c1710_2.html ]

アストロアーツ 連星中性子星の合体からの重力波を初検出、電磁波で重力波源を初観測
[ http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/9452_gw170817 ]

アストロアーツ チベット山頂に望遠鏡を設置「HinOTORIプロジェクト」
[ http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/9468_hinotori ]

趣味や特技:
スキューバダイビング、スノーボード、プログラムは好きです。
Mac 歴は結構長いほうで、初めて触ったのは1993年の LC475 でした。
2000年ごろには MacFan に天体観測に天体観測を活用する中学生ということで取り上げあられました。
写真(主に天体)を撮るのも好きです。いくつかの写真は報道写真などに取り上げられました。