先日開催したギークサロン「向井 淳氏とChromeOSについて語る」のレポートを東京大学の伊藤義章さんに書いて頂きました。


きれいなミーティングルームで行われた今回のJTPAイベントは、以前とは異なりエンジニア向けの内容であった。それも非常に深い内容を話していただいた。
スピーカーはGoogleに勤める向井さんでした。向井さんはGoogleにてソフトウェアエンジニアとして活躍されている方である。
今回はJTPA ギークサロン「向井 淳氏とChromeOSについて語る」ということで、とりわけそのシステムのauraにについて語られていた。


auraは新しいviewシステムであり、googleが一から実装を行っている。auraについて説明する前に、Chrome OSについて話しておきます。
Chrome OS はPCの機能をChromeというブラウザ上ですべて実装することを目指していると考えられる。例えば、普段使うexcelやコマンドラインといった機能はすべてブラウザ上で実装されている。excel の代わりにgoogle docsといった具合だ。
すべてがブラウザ上で実装できると考えているため、windowsOS やiOSのようなデスクトップが、Chrome OSではChromeというブラウザにあたる。Chrome OSではデスクトップにファイルを生成することも許されていない。
また、ブラウザ同士は階層構造で管理されており、一カ所をクリックしたとおきに重なる2つのブラウザが反応するということはない。
さて、auraに戻ろう。aura はユーザーがこのブラウザ上で行ったイベントを処理し送るシステムである。例えば、マウスでクリックして画面が表示される間にauraが処理を行っているといった具合だ。
auraのメリットとして、その処理にGPUをすべてつかっていることにある。これによって、画面を一括管理し描画のスピードを早くすることを可能にしている。
このように独自のOSを作る事によって、より滑らかな描画を開発することができたという。
もし、興味がある場合はChromiumをのぞいてみるといいだろう。
その後のフリータイムで筆者自身もChrome OSを触る事ができ、実りある講演に大変満足でした。
文責:伊藤義章