金子恭規氏セミナー 開催レポート
11月のJTPAセミナーは、スカイライン・ベンチャーズでベンチャーキャピタリストとして活躍されている金子恭規氏をお招きし、JTPAボードメンバーの渡辺千賀氏と「徹子の部屋」スタイルで対談していただきました。

以下は竜盛博氏によるレポートです。
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金子恭規さんによる今回のセミナーは、渡辺千賀さん司会の「徹子の部屋」形式のリラックスした雰囲気の中で行われました。事前に参加者から集めた質問を元に、金子さんのの多彩かつ充実したキャリアの内容とその思想を垣間見せてくれる、大変充実したものになりました。
慶応大学で医者になったものの、毎日大勢の患者さんを診ることに飽きてしまったこととカリフォルニアが当時「光って見えた」ためにアメリカに渡ってMBAを取得。その後ジェネンテックで活躍した後、日本の東京ベイエリアの「熱気を感じた」ことで、日本に戻ってパリバ・キャピタル・マーケットで働く。日本でも大活躍した後、湾岸戦争の勃発を「テレビで見て」日本のバブルは終わる事を直感、子供にアメリカ国籍をあげるのもいいかなと、アメリカ行きを決意。アイシス・ファーマシューティカルズで働いた後、「雰囲気が良かったので」ティラリックへの参画を決意。$2Bで売却したあと「はじめはお互い言わなかったけど、そういう雰囲気だったので」友人と自分のファンドを合わせてベンチャーキャピタルを立ち上げる。
柔らかなトーンで語る金子さんのメッセージは一貫して明るいものでした。軽い笑いを交えつつ進んだ話の内容は多岐にわたり、多くの人が大きくうなずいたりメモを盛んに取りながら聞き入っていました。多くの有用なメッセージの数々を短い文章に纏めるのは非常に難しいので、その一部を箇条書きにしてみます。
・M.D. の称号は特にバイオでは信用してもらえるので良く使った。
・MBAはそれほど役に立たない。アメリカで毎年15,000人がMBAを取っている。
・VCのファンドは、立ち上げ時はほとんどが個人からのお金。大きくなるとほとんどがインスティテュートから。
・ベンチャーで働いている時はクレイジーで構わないが、VCはコーチなので、変なやり方を押し付けてはいけない。
・成功するタイプは、独りよがりで集中力がある人。
・絶対上手く行くと思ってベンチャーに投資して、実際に上手く行くのは5割程度(!)
・ベンチャーは5年ぐらいで何とかしたほうが良い。あまり長くなると飽きてくるのでミスが増え、結局失敗しやすくなる。
・大手VC同士で申し合わせてベンチャーの価値評価を値切ったりは絶対しない。そんなことをしたら誰も売り込みに来てくれなくなる。
・自動車で30分で行ける所にだけ投資する。
・ベンチャーは(1)人材(2)雰囲気(3)ビジネスプランの順番で大事。ビジネスプランはしょっちゅう変わるものなので、特に最初はあまり見ない。
・アメリカの大学でラボを運営すれば、スモールビジネスの雰囲気を学べる。
大きなキャリアチェンジの決断も、相手に会って数分で決断してきたそうです。金子さんの高い能力と深い経験に裏打ちされた自信を以ってこそなせる事とは思いますが、自分も自信を持って大きな決断を素早く下せるようになりたいものだ、としみじみ思いながら会場を後にしました。
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