シリコンバレーで学び、働く人たちをつなぐコミュニティとして、JTPAは多くのボランティアや参加者とともに歩んできました。日本の若者が現地を訪れるツアーから、技術やキャリアを語り合うサロン、仲間と実践を重ねる勉強会まで。時代とともに変わる関心や課題に向き合いながら、一人ひとりの挑戦を支えています。

年・年月 主な出来事
2002年 シリコンバレーでJTPA設立

シリコンバレーからの情報発信で知られる渡辺千賀氏、『ウェブ進化論』を著して日本へWeb2.0という大きな潮流を伝えた梅田望夫氏、元Appleのエンジニア・プロダクトマネージャーである佐藤真治氏らがJTPAを設立しました。日本の技術者と現地で活躍する人々を結び、海外でのキャリアや新たな挑戦を支える活動が始まりました。

シリコンバレーでNPO起こしたわけ

2003年 非営利団体としての活動基盤を整備

米国IRSによる501(c)(3)免税認定を受け、非営利団体としての基盤を整えました。技術者や学生への情報提供、現地での交流、キャリア形成の支援に取り組んできました。

当時は現地で活躍する方々へのインタビューや、現地での就職・レイオフや技術動向をマンスリーニュースレターとして活発に配信し、技術交流会やネットワーキングパーティを併せて開催していくのがメインの活動となっていました。2002年から2007年までで300件以上のニュースレターやイベントのお知らせを発行しています。

2004年3月 シリコンバレー・ツアーを開催

日本の若手エンジニアや研究者を対象に、Appleやスタンフォード大学などの企業・大学を訪問するツアーを開催しました。現地で働く人々によるセミナーや交流も交え、シリコンバレーの技術と文化を直接体験するプログラムを用意しました。

梅田望夫氏、渡辺千賀氏、村山尚武氏らによるキャリアのワークショップや、金島秀人氏、大澤弘治氏らの講演を通じて、多様な働き方を紹介しました。ツアーは、その後の回も合わせて計6回にわたり実施しました。

当時のツアー概要

2005年11月 対話を大切にしたサロン企画を展開

スピーカーを囲み、参加者が関心のある話題を持ち寄って語り合うサロン企画を実施しました。講演を聴くだけでなく、少人数でじっくり質問や議論ができる形式を取り入れました。こうした距離の近い対話は、その後のギークサロンにも通じる特徴です。

当時の開催記事

2008年 第2期運営体制への移行

設立期のメンバーから、松原晶子氏・廣島直己氏へと運営を引き継ぎました。これまでに築いたネットワークをもとに、技術者や学生の交流と、シリコンバレーでのキャリア形成を支える取り組みを広げました。

2009年3月 第1回シリコンバレー・カンファレンスを開催

3月21日、サンノゼ州立大学に日本から約120名の若者が集まりました。梅田望夫氏、渡辺千賀氏らの講演に加え、現地のエンジニアや起業家が、起業・転職・英語・キャリアについて自身の経験を語りました。

従来のツアーから、参加者が渡航や滞在を自ら手配する形式へと変更しました。現地のボランティアと参加者同士の協力により、企業訪問や交流会も実現しました。

プログラム・開催記録

2011年3月 第2回シリコンバレー・カンファレンスを開催

3月12日、サンノゼ州立大学で第2回を開催し、日本から約150名が参加しました。大澤弘治氏、金島秀人氏をはじめ、約30名の現地プロフェッショナルが登壇しました。

「留学から就職」「日本で就職後、転職で渡米」などをテーマにしたパネルディスカッションと、少人数で質問できるテーブルセッションを実施しました。企業訪問も組み合わせ、海外で働くまでの道筋を具体的に紹介しました。

プログラム・開催記録

2014年 第3期運営体制への移行

松原晶子氏らから、山中仁氏・堀川隆弘氏の共同代表体制へと運営を引き継ぎました。現地在住のエンジニアへの支援を充実させ、歴代メンバーや協力者、スタッフとともに、ギークサロンや技術交流を軸とした幅広い企画に取り組みました。

2015年5月 AIをはじめ、技術の最前線を語るギークサロン

5月1日、東京大学の松尾豊氏を迎え、「人工知能は人間を超えるか」をテーマにしたギークサロンを開催しました。人工知能の基礎からディープラーニング、AIが社会にもたらす変化までを取り上げました。

パロアルトのWilson Sonsini Goodrich & Rosatiによる会場協力のもと、さまざまな分野の専門家を招く定期的なイベントを続けました。また、Hacker Dojoやサンノゼ州立大学などでは、アイデアソンやガジェット体験会を通じて、参加者が発想を交わし、技術に触れる企画も展開しました。

松尾豊氏のギークサロン開催案内

2020年〜2021年 コロナ禍を受け、オンライン中心の活動へ

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、勉強会やキャリアイベントをオンライン中心の形式へ移行しました。対面で集まることや渡航が難しい時期にも、日本とシリコンバレーを結び、技術の学習や情報交換を続けました。

「みんなでやろうDL」勉強会
2020年4月、機械学習・ディープラーニングを基礎から学ぶ勉強会を開始しました。講義とGoogle Colabなどを使った実習を組み合わせ、第1シーズンは演習を含め全12回を実施しました。2021年には全6回の第2シーズンへと進み、医療画像解析や自然言語処理などの応用を取り上げました。
第1シーズンの開催案内 /
第2シーズンの開催案内

学生・若手向けキャリアイベント「世界を舞台に働く生き方」
日本の学生や若手に向け、海外経験者の話を聞くキャリアイベントを3回にわたり開催しました。起業家やエンジニア、研究者などが、それぞれの選択や仕事の実情を紹介し、参加者が将来の進路を考えるきっかけを届けました。
第3回の開催案内

2021年 「英語でLeetCode」を開始

コーディング問題を題材に、英語での説明や議論を練習するオンライン勉強会を始めました。Discord上で解法のアイデアやコードを持ち寄り、参加者同士で理解を深めました。

現地で働くエンジニアも加わり、海外就職や英語環境でのソフトウェア開発を目指す仲間をサポートしました。問題を解く力とともに、自分の考えを伝え、質問し、議論する力を磨きました。

勉強会の開催履歴

2022年8月 SVIF・Plug and Play・JABIとの合同BBQを開始

8月28日、SunnyvaleのBaylands Parkで、JTPA・SVIF・Plug and Playの3団体による合同ネットワーキングBBQを開催しました。技術者、起業家、ビジネス職、学生やその家族が、団体の枠を越えて気軽に交流するイベントとして始まりました。

その後はJABI、SVJENも加わり、5団体の共同企画へと発展しました。子ども向けの遊びなど、家族で楽しめる内容も取り入れ、2026年には300名を超える参加者が集まりました。ベイエリアの日本語コミュニティを結ぶ恒例行事となっています。

2026年の開催案内

2026年5月 ベイエリアAI勉強会を開始

矢口雄大氏、芳賀氏、山中仁氏を中心に、AIの使い方や工夫を持ち寄る勉強会を立ち上げました。講義に加え、実践や対話を通じて、一緒に試しながら学ぶことを大切にしています。

初回はNiterra North Americaの会場協力のもと、約40名が参加しました。エンジニア、研究者、起業家、学生、ビジネス職など、異なる背景を持つ参加者がAIの活用事例を紹介し、それぞれの視点から意見を交わしました。

初回の開催報告

歴代の代表

JTPAは、歴代の代表と多くのボランティアが思いを引き継ぎながら、活動を続けてきました。

第1期|2002年〜2008年

渡辺 千賀・
佐藤 真治

第2期|2008年〜2014年

松原 晶子・
廣島 直己

第3期|2014年〜現在

山中 仁・
堀川 隆弘