■根回し
「根回しをそのままNemawashiといってアメリカ人の同僚たちに説明したら『おお新しいコンセプトだ』と受けた。


それ以降結構積極的に使っている人もいる」
「僕の会社(大手技術企業)では、発案側がブレーンストーミングを予めして討議のポイントを明確にした上で、会議出席予定者の中で関係者をいくつかのグループに分け、それぞれとプレミーティングをして説明をしておいて、円滑に本会議が進むようにすることも。これは日本の根回しに似ているね」
「でも、『自分の目の届かないところでこそこそやってる』と根回しを嫌うトップもいる。知り合いがそれでCEOの逆鱗に触れて危うく首になりかけた」
「会社によって、どういう風にミーティングを捉えるかが違う」
「関係者が全員いるところで問題を明らかにして、全員の知恵を借りてよりよい解決策を出そう、という発想が強い場合、根回し的行為は、折角のミーティングの良い点をそぐから嫌われる」
「注意しつつ有効に使えばいいんじゃないかな」
■ミーティングの意義
「ミーティングの場が問題解決の場。その場で意見を戦わせて、その場で何事も決定する。」
「そのために、予めきちんとagendaを決める、個々のagendaから外れたことを話すと嫌がられる」
「仕事の担当が細分化されていて、問題によって出てくる人が違う。Agendaを決めておくのは、それにしたがって必要な人を出席させるためにも必要」
「突然テーブル全員が当てられて意見を言わされて、その場で言ったことで全てが決定してしまうことも。後から、『あの時ああいえばよかった』とか思っても後の祭り。普段から良く考えておくこと、瞬発力的に知恵を出すことの両方が必要」
■準備
「Agenda、話すべきポイントを予めきちんと設定する。」
「相手から何かを聞くのが目的だったら、予め詳細な質問表を送付する。そうすると最適な担当者を出してくれる」
「特に知らない相手との始めてのミーティングの場合、相手のことを良く調べてから行く。ウェブは読みつくす。パブリックの会社だったら前の年のアニュアルレポートや、一番最近のSECのファイリングを読む。出席者の名前でGoogleするのもよい」
■コンファレンスコール(電話会議)
「よくやる。日常茶飯事」
「ある人と話している途中で『何とかさんも入れて話したほうがいい』とその場で3点電話にすることも」
「自分の席でマルチ・タスキングしながら参加している人も多い。カチャカチャとキーボードを打つ音が聞こえたり。そういう人はちゃんと聞いてないから、ミーティングで決まったポイントは必ず後でEメールで確認する」
■食べ物の重要性
「お腹がすくとみんな機嫌が悪くなる。ランチ前11時のミーティングなど最悪。」
「食べ物があると喜んでくるやつがいる」
「ドーナツを買っておいて、みんなに食べさせてシュガーハイの状態にして、一気にモノゴトを決めてしまうというのも有効」
「ランチ付ミーティングを餌に人を釣るという技もある」
■小技
「ミーティングで自分を有利にする小技がある。椅子を高くして威圧感を高めたり」
「逆に目立ちたくないミーティングのときを椅子を低くして小さくなってる」
「机の上にペンやらノートやらの自分の小物をあれこれ広げると、それが自分の陣地の役割を果たし、大きく広げると相手を萎縮させる効果があるっていうのも聞いたことがあるなぁ」
「自分の意見は特に言わず、いろいろと意見が錯綜した後でそれをまとめる発言をして締めると一目置かれたりするよ」
「でも、それは、一段レベルの高い総括ができる能力がないと、ただの繰り返す人になってしまうよね」
■ミーティングを円滑にする方策
「自分がいた会社では、ミーティングの10のルールというのが壁に貼ってあった。人の発言が終わるまで待つとか、いろいろな人の意見を聞く段階では他人の意見を批判しないとか、そういうルールを予め決めておく」
「場合によってはプロのファシリテーターを雇うのも有効。特に大勢が参加するフォーマルなコンファレンスコールだと、発言者が誰かわかるようにしたり、参加者の発言量が同じになるようにしたり、という気配りが必要。コンファレンスコールのシステムを提供する会社が提供してくれることもある」
「通常の会議でも、ニュートラルに徹して会議の進行を行うファシリテーターを導入するのも有効。自分が働いていたコンサルティング会社で、ファシリテーターのトレーニングを受ける機会もあったが役に立っている」
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ということで「ミーティングは前も最中も後も真剣に」が今回のTake Awayでしょうか・・・・。