11月のギークサロンではジョージタウン大学教授の松尾 真一郎先生をお迎えして、COVID-19によって顕在化したインターネット上の”Trust”の問題とその解決にむけた動きについてお話し頂きます。
IoTやAI、自動運転などの発展によって実生活がデジタルサービスにより大きく依存していくことが見込まれます。ところが現状のWebでは行き交うデータの信頼性を確認する手段に乏しく、またユーザーの個人データがその意図に反して流通してしまってもそれを止められないなどの問題があります。そのためデータは一部のテック企業のサービス・ドメイン内でのみ流通し、ユーザーはその中に強くロック・インされてしまい結果的に公正な競争が疎外されてしまうといった懸念もあります。
また、COVID-19によって、社会的な活動の多くがオンラインに移行しましたが、Internetはグローバルなデータ転送の仕組みを実現し、COVID-19時代のオンラインの活動を支えている一方、人間の社会を実現するTrustをオンライン上だけで完結する機能は備えていません。
そういった将来社会へのニーズを踏まえ、次世代のWebアーキテクチャとして必要な技術を議論・実装していくための動きが始まっています。政府の主導でTrusted Web推進協議会(座長は慶應義塾大学の村井純教授)が結成され、本年10月15日には第一回目の会合が行われました。
同協議会ではWebプロトコル、暗号化技術、OS、インフラなど包括的に議論して取りまとめ、来年4月に開催される世界経済フォーラムで各国政府や企業に向けて提案し、実装を呼びかける計画とのことです。
松尾先生は推進協議会のメンバーでもあり、また暗号と情報セキュリティの研究者として多くの国際的な研究グループや技術委員会にてチェアマンやリーダーを努められてきています。また先生の呼びかけにより協議会での議事録や資料がgithub上で公開されるなどその動きが注目されています。当日は松尾先生に、Trusted Webの概念についてや推進協議会の今後の動きについてなどのお話を伺う予定です。
■ アジェンダ
・COVID-19によって顕在化したTrustにまつわる問題
・オンラインの社会生活におけるTrustを実現するために必要なこと
・Trusted Web推進協議会の活動と今後の動き
